若い人の結婚率が下がった、と言われて久しいものです。
しかし世の中には、結婚したいと望む人は少なくありませんし、積極的に「婚活」している人もたくさんいます。
しかし、いざ結婚するという段階にまで関係が発展したとき、また新たな悩みが生まれるものです。
「本当に、この人と結婚していいの?」
「本当に、この結婚で幸せになれるの?」
そう不安になるには、さまざまな理由があります。
経済的な不安、年齢面での不安、家族にまつわる不安、そして、「恋愛感情がない相手と結婚してもいいの?」という不安を抱く人もいるようなのです。
付き合いがあまりに長すぎて、居心地はいいけれど、トキメキはもうない。婚活で出会った人で、条件はバッチリ合うけれど、恋愛感情はない。
それでも幸せになれるのだろうか……?
そう悩む人がいるようです。
そこで今回は、恋愛感情がない結婚について、相手を好きになれるのか、幸せになれるのかについて考えてみたいと思います。
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目次
恋愛感情のない結婚でも幸せになるために3つの大切なこと
「結婚相手」というだけで好きになるのは難しい
これは言うまでもないことですが、結婚というイベントを経たからといって、結婚した新郎新婦が必ず幸せになれるわけではありません。
結婚は、あくまで人生の通過イベント。
その先には、新しいかたちの生活、新しいかたちの人生がはじまります。
何が言いたいかというと、結婚というイベントを一緒にこなしただけの相手を、ただそれだけの理由で好きになったり、トキメキを覚えるようになったりということは、まず考えられません。
つまり、
「結婚できれば誰でもいい」
「結婚させすれば幸せになれる」
というわけにはいかないということです。
恋愛感情なければ幸せになれないとは限らない
ただし、それがイコール、
「恋愛感情のない相手と結婚しても幸せになれない」
「結婚後も、恋愛感情は生まれない」
ということではないでしょう。
大切なのは、自分にとって幸せな結婚のかたちとは何なのか、必要な結婚相手はどういう人なのかを、きちんと見きわめておくことです。
たとえば、あなたが理想とする幸せな結婚生活を思い描いたとき、それがトキメキやイチャイチャ感を重視する内容であったのなら、恋愛感情を抱けない相手との結婚はそれを実現してはくれないはずです。
一方で、それが金銭面で余裕のある生活をすることであったり、家柄やステイタスを重視するような方向であったりすれば、逆に恋愛感情があるだけでは幸せになれないでしょう。
むしろ、そちらの条件を満たしてくれる相手と結婚することで、心に余裕ができ、相手への感謝や情が湧いてくることで、その後の恋愛感情にも結びついていく可能性があります。
最低限の相性は必要
結婚生活というのは、限りなく現実的です。
結婚相手とは、たとえば生活に関わるお金のことや、親族との関わり方などについて、ときには直接言いたくないことでも話し合わなければいけない場面が出て来るでしょう。
相手が病気になれば、看病する必要もあります。
これまで外で会っていたときはいつもピシッと決めていた相手も、家の中にいればだらしない恰好をすることだってあるかもしれません。
そういう部分を見ても、イヤな気持ちにならずにいられるか。
この人と生活空間をともにしても、後悔せずにいられるのか。
苦しんでいるとき、相手の力になってあげようと自然と思えるか。
その点は、結婚生活を円滑にすすめる上ではとても大切なことです。
この部分をクリアすることなく、結婚後に相手に恋愛感情を持つようになれるかというと、難しいでしょう。
ストレスのない相手はとても貴重な存在
逆に考えれば、価値観がおどろくほどぴったりと合っている相手や、トキメキはないけれど穏やかに一緒にいられる相手であれば、一緒に生活していくうちに、情や愛情が湧いてくる可能性は大いにあるでしょう。
同じ空間にいて、ほとんどストレスがない相手というのは、案外貴重です。
お金の使い方や貯蓄についての考え方が似ていれば、揉めることなく生活していけます。
一方は高級ブランド思考で、一方は衣服にお金をかけたがらないタイプであれば、揉めるのは必至です。
食習慣が似ていれば、一緒に食卓を囲んだり、その人のために料理を作ってあげることにもストレスがありません。
暑い、寒いといった温度感覚が同じであるのも大切。一方は暑がりでクーラーをガンガンにしたがるけれど、一方は寒がりで消したがる、となると、部屋で一緒に過ごすだけでイライラしてしまいますよね。
隣にいてお互いに穏やかに過ごせる。
胸が高鳴るようなトキメキはなくとも、穏やかな生活が何年も続いていくことで、あたたかな愛情に育っていくことは大いに考えられます。
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生理的な嫌悪感に目をつむるのは危険
今は結婚相手に恋愛感情はなくても、生活していくうちにトキメキが芽生えることを望むのであれば、もう一つ、考えておきたいことがあります。
それは、相手に対して生理的に嫌悪感を覚える部分がないか、という点です。
たとえば見た目があまりにも好みとかけ離れていたり、体臭の苦手なタイプであったり、または体の相性が極端に合わない相手であったり…。
これは、一般的な美醜や清潔感などとは関係ないところの話です。
まわりは「そこそこイケメン」と見ていても、自分の目から見ると嫌いなタイプ、ということはありますよね。
においにも合う合わないがありますし、生活習慣や相手が持っているクセなども、
「気にならない人はならないけれど、気になる人はとことん気になる」というタイプのものがあります。
結婚相手として申し分ない素晴らしい条件を満たしていたとしても、たとえ最初は「我慢できる」と思っていたとしても、その嫌悪感が永遠に続くことになっても我慢ができるのかについて、きちんと考えておくことは必要です。
嫌悪を覚える部分に「そのうち慣れる」というのはあまり期待できません。
周りの評価を気にする必要はない
逆に言えば、生理的な部分や身体的特徴において、世間一般ではよく見られない部分であるとか、周りからは高く評価されない部分であっても、あなた自身がそこまで気にならないのであれば、周りがどう言おうと自分の感覚を信じていいのではないでしょうか。
昔は男性に対して「三高」、つまり高学歴、高収入、高身長であることが結婚におけるいい条件とされました。
今となっては古い話ですが、それでも男性が女性より身長が低いと揶揄されたりすることはままあります。
でも、自分が相手の身長についてまったく気にならないのであれば、周りの目よりもその感覚を大事にすべきです。
大事なのは、自分が相手に最も求めるものが何であるかを知り、そこが満たさるかどうかを吟味することでしょう。
求めるものを十二分に与えてくれる相手であれば、一緒に暮らすうちに、その満足感から愛情が生まれてくることも期待できます。
ときめきが欲しいなら相手選びは慎重に
以上、恋愛感情のない結婚について考えてみました。
結論から言えば、結婚すれば相手が誰であっても好きになれる、と期待することはできません。
ただし、ある程度の条件を満たしてくれる相手であったり、まったくストレスを感じさせない相手であったりすれば、恋愛感情が芽生える可能性はあります。
もちろん、それも絶対とは言えません。
そもそも結婚とは、努力せずには幸せになれないものです。
誰もが努力し、相手と向き合い、ときに協力して、ときには犠牲を払って、幸せを手にしているものです。
大恋愛の末に結婚したカップルが、すぐに離婚することもあります。
長年自分を支えてくれたパートナーを、成功後にあっさりと捨てる人もいます。
そうかと思えば、お見合いで結婚した夫婦が、長年連れ添い、幸せな家庭を築くことだって珍しくないのです。
恋愛感情がなくても結婚すればトキメクはず。
そう期待するのはあまりにも楽観的すぎるでしょう。
でも、自分の理想とする結婚生活をしっかり思い描き、求める条件を満たしてくれる相手を十分吟味して選ぶことで、その先の生活のなかで自然と愛情が芽生えてくる可能性は否定できないのではと思うのです。
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